藤井香織
藤井香織は、安定した技巧と深い音楽性を兼ね備え、クラシックからクロスオーバーまであらゆるジャンルで世界的に高い評価を受けている。これまでに日本、ドイツ、アメリカ、中南米各国にて多くのコンサートを展開、また、これまでに8枚のCDがリリースされ、幅広く多彩な魅力を発揮している。中でも6枚目のCD『イパネマの娘』はグラミー賞にプリノミネートされ、世界的な話題となる。
東京藝術大学卒業後、シュトゥットガルト国立音楽大学ソリスト・クラスに留学、最優秀で卒業。
フルートを三上明子、J.ゴールウェイ、W.シュルツ、A.ニコレ、P.マイゼン、J.C. ジェラール、ソルフェージュを茂木眞理子の各氏に師事。
国内においては96年「第7回日本木管コンクール」、97年「第14回日本管打楽器コンクール」、98年「第67回日本音楽コンクール」のすべてにおいて史上最年少第1位を獲得、海外においても、98年「第44回マリア・カナルス国際コンクール」(スペイン) で史上最年少第2位入賞、併せて特別賞を受賞。03年には、ドイツで開催された「第 10 回クーラウ国際コンクール」デュオ部門にて、ピアニストの姉、藤井裕子とともに日本人初の第2位に入賞した。さらに朝日新聞社賞、E・ナカミチ賞を受賞するなど受賞歴は枚挙にいとまがない。
これまでに新日本フィル、東響、都響、読響等の国内主要オーケストラや、スーク室内オーケストラ、ウィーン弦楽トリオ、フランツ・リスト室内管弦楽団、シンフォニア・ウァルソウィア、スタニスラフ・ブーニン、フィリップ・モル、アルブレヒト・マイヤーをはじめとする国際的アーティストと多数共演、NHK、ZDF(ドイツ第2国営放送) をはじめ多くのテレビ・ラジオ番組への出演、さらには各地の国際音楽祭へのゲスト出演など活発な活動を展開している。
2003年と2005年には、国際交流基金の主催により中南米に招かれ、ペルー交響楽団、ウェネズエラ交響楽団等と共演、各国の新聞、雑誌の批評でも絶賛され、10ヶ国14都市でのコンサートで大成功を収めた。
2006年、ワシントンD.C.のケネディーセンターでコンサート。総スタンディングオベーションで華やかにアメリカデビューを果たす。そのコンサートは、全世界へインターネット同時配信された。
2011年には、ドイツ連邦大統領主催のクリスマスコンサートにソリストとして招待され、その模様はZDF (ドイツ国営第二放送)により放映された。
2014年、発展途上国に存在する音楽家に、音楽教師育成プログラムを提供する非営利団体 Music Beyond, Inc. を設立し、現在自ら中央アフリカのコンゴ民主共和国を訪れながら指導にあたっている。ニューヨーク在住。